【アロマと睡眠の良い関係は検証されています】厚生労働省が文献をアップしています

アロマの効果
ルクセンブルクの雪景色
欧州ルクセンブルクの雪景色

「質の高い睡眠」を調べてアロマにたどり着く方は多いのではないでしょうか。
まだまだアロマの認知度は低いと思います。
ましてや日常でアロマを取り入れておられる方はもっと少ないかもしれません。

そもそもアロマって本当にいいの?
どんな効果か分からないし?

と思っておられるかもしれません。

「より良い睡眠」を調べアロマにたどり着いても、
「う~ん」面倒そうだなぁ、となるかもしれません。

ですがアロマが睡眠に良い効果をもたらすことはほぼ確実です

グローバルベースで多くの過去論文をチェックした文献がありますが、アロマが睡眠に良い影響があったケースは7割以上に達しています。

別のコラムでご紹介致しております。

同じように国内でも睡眠に関する論文を調べまとめている文献が厚生労働省のデータベースにアップされています。

もちろん結論はアロマは睡眠の質を改善する効果ありとあります。
しかもアロマを使った場合、使わない場合より7割以上のケースに効果が認められています。

今回は厚生労働省のデータベースにアップされている文献についてご紹介致します。

もくじ

アロマが睡眠の質を高めるとの報告
厚生労働省のデータベース
睡眠の質を高めるための研究文献
アロマに関する具体的な検証
 ☆検証された論文数 元は1169件
 ☆ピッツバーグ睡眠質問票:PSQI
アロマの睡眠効果の程度
 ☆結論
 ☆効果量
 ☆2つのグループの差

ローズマリー

今回ご紹介する文献は、
「健康づくりのための睡眠指針2014」
として睡眠の質を高めることがテーマになっています。

そしてアロマに焦点があたっているのは薬品以外で睡眠の質を高める方法として検証されているからです。

アロマ以外にも次の4つが検証対象となっています。
ピラティス、指圧、太極拳、社交ダンス

結果はアロマを含め全ての方法が睡眠の質の向上に改善を示した、とあります。
薬を使わず、という点がいいですね。

今回ご紹介する文献は
厚生労働科学研究成果データベース
にアップされています。

このデータベースは厚生労働科学研究の研究成果を厚生労働省が広く国民に情報公開するためのものです。
ホームページをご覧になるとお分かりの様に、健康に関する文献がとても広い範囲で掲載されております。

今回はアロマと睡眠の関係を検証した文献をご紹介しておりますが、ご関心のある健康テーマについてチェックされてはいかがでしょうか。

今回ご紹介する文献は以下の通りです。

「健康づくりのための睡眠指針2014」
のブラッシュアップ・アップデートを目指した「睡眠の質」の評価及び向上手法確立のための研究
2020年度

とても長いタイトルですが。。^^;

このサイトの一番最初に紹介されている文献です。
その中で「結果と考察」の欄があり、そこでアロマの有効性が述べられています。

ラベンダー畑の風景

ここまでアロマは薬を使わない方法で睡眠の質を改善するとの結論だけをご紹介いたしました。
具体的にはどの様な数字が検証結果として挙げられているのでしょうか。
検証結果についてご紹介いたします。

今回の文献は、グローバルベースで過去に発表された睡眠関係論文を日本の研究者が検証しています。

グローバルベースで有名な論文データベースである
PubMed、PsycINFO、Cochrane、Embase
で関係する論文を検索した結果、1169 件の文献をまずピックアップしています。

さらに1 次、 2 次のチェックを行い、重複した論文と基準ではじかれた論文を外し、33 文献 が評価対象となったそうです。

最終的に適格基準を満たすと確認できた文献は 6 件だそうです。
1169本のうち6本の論文と聞くと少ないようにも感じられますが、そもそも論文1本を発表する労力は大変なものです。

その労力を考えると6本の論文で睡眠効果を検証できるのは、結果の信頼性を高めることになろうかと思われます。

話は変わりますが、グローバルベースの医療系論文データベースとしてPubMed世界的に信頼性が高く評価も高いものです。
がんの免疫治療法への扉を開きノーベル医学賞を受賞された本庶佑教授もPubMedについて「私の履歴書(日経新聞)」で言及されています。

ちなみにこのサイトの色々なコラムでも文献紹介では、できるだけPubMedに掲載されている文献をご紹介いたしております。
PubMedアメリカ国立衛生研究所(NIH)の医療ライブラリー(National Library of Medicine)です。

では文献ではどのようにして睡眠の質が改善されたと言っているのでしょう。

それはピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を使っています。
このPSQIは睡眠の質の評価尺度として米国で開発された指標です。

質問票と聞くと感覚的なイメージがありますが、この指標は不眠症や睡眠時間など色々な角度より調整を行いますので、回答者の思いだけで計算される指標ではありません。

その結果、アロマはPSQIの総得点で睡眠の質の改善が認められた、ということです。

バスケットのラベンダー

アロマは睡眠の質を改善するとして、どの程度の効果が期待できるのでしょう。
結論からお話すると、アロマを使った場合使わなかった場合に比べ約78%程度の人が効果があると確認できるレベルです。

いかがですか。
とても効果が高い数字だと思いませんか。

一番最初にご紹介した別のコラムでも多数の文献よりアロマの睡眠効果を検証した結果をお話しております。
その文献でも7割以上の効果が紹介されています。

今回の文献では最終的に6件の論文を主に検証しています。
当然別々の論文ですから、対象者の数も実験方法も全て違います。
そのため出てくる結果も同じ目線レベルで見ることはできません。

例えば対象者が少ない場合と多い場合の結果が違ったケースではどの様に判断すればよいのでしょうか?

そこで多くの論文のさまざまな結果を同じ目線で評価する統計的な方法を使います。
その統計的手法が効果量と呼ばれる数値の計算です。
そして今回の効果量は0.77でした。

0.77と言われてもどの程度の効果があるのか分かりませんね。
次にその意味をお話しいたします。

まずランダムな2つのグループを考えます。

一つのグループはアロマを試します。
もう一つのグループは特別なことをしません。

この2つのグループの結果の差が大きいと、アロマを使う使わないの差がはっきりと出たと言う事ですね。
この差の大きさが効果量です。

医学や社会科学の分野でよく使われる方法です。
0.77と言う数字はかなり大きな数字です。

この数字の大きさはアロマを使ったグループの約78%程度の人がその効果を確認した、というレベルです。
ちなみに0.77を約78%と読み替えたわけではありません。
0.77と約78%はセットで対応していますが、別々の数字です。

今回は効果量について詳しくお話致しませんが、先ほどご紹介した別のコラムで詳しくお話致しております。

ご興味があればご覧ください。

グローバルベースの論文からも、アロマが睡眠の質の改善に効果をもたらすのはほぼ確実です。
まずお気に入りの香りを見つけられてください。
そして眠りに付く前にお試しになられてください。

ローズマリー

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