【今や死因一位の認知症とアロマの出番】アロマは認知症対策手段の一つです

アロマの効果
イタリアのソレント
イタリア ソレント

日経新聞の3月22日(2025年)(朝刊)に、日本人の死因一位が認知症だと記事が出ています。
これは慶応大学や米ワシントン大の研究グループの研究結果です。

認知症はがんの様に直接的に死に結びつかないので意外なのですが。。
長期的に見て、老衰や誤嚥性肺炎を引き起こしやすい、とのことです。

認知症対策は全世界レベルでの課題ですね。
その対策の一つにアロマがあります。

別のコラムでもアロマが認知症対策として効果が出ていることをご紹介しておりますが、改めてアロマの認知症対策のポイントをお話しいたします。

もくじ

認知症とアロマ
認知症は海馬がポイント
 ☆ 認知症と海馬の関係
 ☆ 海馬の役目と弱点
アロマの何が認知症に関係するのか
 ☆ 香りの検査で認知症が分かる
 ☆ 脳内血流量と嗅覚脳神経
アロマが認知症対策で果たす役割
 ☆ 香りの信号が直接海馬に届く
 ☆ 香りは本能に関わる重要な情報
アロマで海馬を鍛える

一見全く関係なさそうですよね。
香りが脳神経の衰えと何の関係が。。。

簡単にまとめると
認知症ダメージの大きな箇所に香りが作用する
と言うことです。

認知症でダメージの大きな箇所とは海馬です
香りが作用するとは刺激が入ると言う事です

なので香りの刺激で認知症対策を図ろうとするアプローチです。

ご存知ない方も多いかもしれませんが、認知症になると匂いの区別があまりできなくなります
それで匂いの検査で認知症診断ができます。

そのくらい認知症と香りは密接な関係です。

ラベンダーにとまるみつばち

認知症は脳のどの部位が最初に影響を受けるかご存じでしょうか?
それは記憶を司る海馬(かいば)です。

認知症の初期から海馬の委縮は見られます。
とくにアルツハイマー型ははっきりしています。

海馬には嗅覚、視覚、聴覚より外部情報が流れてきます。
それが記憶として扱われます。

情報が集まるとても重要で忙しい部位です。
それだけ多くの脳神経が集中しています。
脳神経が過密な分だけ、何かあるともろいわけです。

つまり最も神経密度の高い海馬は、とても重要な部位でありながら最もリスクを抱えている部位でもあるのです。

ちょうど東京に人、物、情報が集まり超過密になっているのに似ています
普段は精密機械の様に動いている東京も、一旦大雨や大雪に見舞われると一機にその都市機能がマヒしてしまいますね。
東京に大きな災害が起こると日本全体に影響が出るのと似ています。

海馬は特にエネルギーを必要とします
糖分が不足するとダメージが蓄積します。
なので血液中の糖分を十分に取り込めない糖尿病は認知症リスクが高いのです。

ラベンダー畑の風景

認知症は香りを判定するテストで調べることができます。
認知症が進むと香りが分からなくなるのです。

いくつかの製薬会社が認知症チェックキットとして商品化しています。
実は嗅覚と認知症は、まさに海馬を通じ深い関係にあるのです。

大脳全体の血流を増やす神経があります。
額の少し奥にある部位(マイネルト核)から大脳全体に広がっています。
認知症では脳内血流が減ることが報告されていますが、それはこの神経が弱っているためだと考えられています。

この脳内血流を増やす神経は大きく3つの領域に伸びています
その3つのうち一つは海馬で、
もう一つが嗅球(きゅうきゅう)です。
嗅球嗅神経で脳の一部です。

実は嗅球に伸びる脳血流を増やす神経はその本数が少ないのです。
この神経の本数が少ない分、神経破損の影響も出やすくなります。
脳血流が減る影響が最初に嗅球つまり嗅覚に影響が出て、匂いを感じ取る機能が衰えることになります。

これが脳血流が減る認知症と匂いが分からなくなる症状が関係している理由の一つとして挙げられています。

ローズマリー

脳神経の嗅球は香りの信号を海馬に送ります。
海馬は脳の奥にありますが、実は嗅球のすぐそばです。
ですので余計な箇所を通らず信号はダイレクトです。

ダイレクトなので香りの信号が薄まったり雑音が入ったりする可能性が低いのです。
しかも視覚、聴覚に比べ信号が届く距離も近いのです。

香りの信号は海馬にとって重要な情報です。
それは本能に関わる情報だからです。
本能に関係する情報はしっかり記憶する必要があります。

分かりやすい例では食に関する香りです。
美味しそうな香りが漂うと思わずそちらに振り向きますね。
ためらいがなく一瞬で反応します。

食は本能で理屈ではありません。
動物で言えば生存を懸けた本能に訴える獲物の香りです。
匂いで獲物をとらえ、匂いで天敵の存在を知るのです。

ですので香りは脳、特に海馬にはとても大切な情報であり海馬に刺激をもたらす信号なのです。
それが海馬を衰えさせず、さらには大きくするきっかけをもたらすのです。

これが香りが認知症予防に効果をもたらす理由です。
実際、アロマによる認知症対策の研究も効果が出始めています。

別のコラムでご紹介しております。

幸い嗅覚神経は鍛えることができます。
さらに海馬も鍛えることができます。
つまりどちらも再生、もしくは増やすことができます。

例えば、学習を繰り返し海馬を鍛えることはもちろんできます
ですがもっと簡単な方法があります。
それは心地よい香りを嗅ぐことです。

本当に??と思いますよね。
実証されているのはソムリエの海馬です。

ワインの香りはとても魅力的です。
つまり心地よい香りです。
その香りを確認し記憶するソムリエの海馬は大きいのです。

しかもソムリエとしての経験年数が長いほど海馬が大きいのです。
なのでワインの香りで海馬が鍛えられているのです。
別のコラムでご紹介しておりますのでご参考になさってください。

アロマでお気に入りの心地良い香りをお楽しみください。
実際アロマを楽しまれている方は嗅覚の衰えがあまりありません
これも別のコラムをご参考になさってください。

最初にお話しした通り認知症では香りがあまり分からなくなります。
ですので香りが区別できるということは認知症の可能性が低いということです。

是非お気に入りの香りでアロマをお楽しみください。
それが認知症予防のサポートとなります。

ローズマリー

タイトルとURLをコピーしました