【初心者向け:売れ筋香水の分類】人気の香水カテゴリーははっきりしています

アロマの選択
フランス オンフルール
フランス オンフルール

香水を既に使っておられる方ならどの香水を選ぶのか勘が働くと思います。
ですがこれから香水デビューを考えておられるのなら、あまりにも多い種類に戸惑われると思います。

どれから検討すればいいのかな?
香水の全体像はどんな感じ?

と言った感じでしょうか。

そこで今回は個別の香水を見るのではなく、どの様なカテゴリーの香水に人気があるのかご紹介致します。

詳しい人や友達に聞くにしてもご自身もある程度のイメージを持っていた方が、相手の話しが頭に入りやすいと思います。
女性向けと男性向けでも大きな違いがありますのでご参考になさってください。

もくじ

香水の分類データ
 ☆ エドワードのフレグランスホイール
 ☆ 4つの香りのカテゴリー
4つのカテゴリーから見れること
女性向けはフローラル系
男性向けはウッディ系

 ☆ アロマティック
 ☆ ウッズ
シプレやフゼアはないの?
 ☆分類目線の違い
 ☆ シプレ調とフゼア調
香水デビューを考えられるのなら

香水業界では広く名前が知られる評論家のマイケル・エドワードは香水のデータベースを構築しています。そのエドワードはカラーホイールを参考に14種類の香りを円環状に並べたフレグランスホイールを提案しています。

円環状の色相が徐々に変化してゆき、また最初の色に戻るカラーホイールをヒントに提案されたアイディアです。

さらにエドワードは、この14種類の分類を基に市場に出ている香水を分類しています。
今回は5700種類強の香水を分類した2008年のデータをご紹介致します。

14種類の香りは大きく4つのカテゴリーにまとめられます。今回は大きな傾向をつかむためこの4つのカテゴリーを使います。

4つのカテゴリーとは次の通りです。

① フレッシュ
 柑橘系の香り
② フローラル

 まさに花の香り
③ オリエンタル

 甘くスパイシーなアジアンテイスト
④ ウッディ

 森林とハーブの香り

オリエンタルはイメージがつきにくいと思います。オリエンタルの言葉の通り、欧州に比べアジアのスパイス系や神秘性を彷彿させる香りに対して付けられました。

バニラ、ムスク、シナモン、カルダモンの甘く重い印象ながら温かみも感じる香りです。

また白檀(サンダルウッド)など線香で使われる香りを含むこともあり欧州の人達にはオリエンタル的な神秘性として感じたのかもしれません。

ウッディ系はオリエンタル系に比べると少しシャープで涼しげでもありモッシーな少し湿った感じでもあります。

ローズマリー

分類の結果は次の通りです。

香水分類の全体像

女性向けは男性向けの2倍の品揃えです。
ユニセックス用は男性用の3分の1です。

まとめると香水の品揃えの違いは
女性用:男性用:ユニセックス用
おおよそ6:3:1くらいの比率です。

さらに表から分かること

①全体ではフローラル系が多い
 (オレンジ色の網掛け)
②女性用では7割近くがフローラル系
 (紫色の網掛け)
③男性用では6割以上がウッディ系
 (薄い緑色の網掛け)
④ユニセックス用ではフレッシュ系
 (青色の網掛け)

女性向けの香水が多いため全体としてはフローラル系が多くなっています。

男性向けではウッディ系が目立っていますがフレッシュ系もそれなりに品揃えが見られます。

ウッディ系といいフレッシュ系も好まれていることより男性向けではやはり爽やかな香りが望まれているようです。

ではもう少しデータを詳しく見てみましょう。

花とみつばち

女性用の香水はフローラル系を中心に組み立てられると言っても良いくらいです。
香水の種類が多いと言うことは、当然人気が高いので商品化されていると言うことになります。

対照的なのが男性用ではほとんどフローラル系が見られないことです。
女性用の2333種類に対し男性用は28種類です。

その差は圧倒的です。
フローラル系の詳細は以下の通りです。

女性向け香水の分類

フローラル系の香水の中でも6割以上を占めるのが「フローラル」のローズやジャスミンを中心とする王道の花の香りで組み立てられた香水です。

それ以外の「ソフトフローラル」は「フローラル」の華やかな感じに比べ少し落ち着いた印象です。例えばバニラのようなパウダリーな感じやムスクのシックな感じをまとっています。

一方「フローラルオリエンタル」はイランイランのような南国のオリエンタルな感じの甘い香りをまといます。

ですのでちょっと変化した花の香りではなく、まさにアロマでも王道のローズ、ジャスミンを頂点にストレートな花の香りを束ねた香水に人気が集まっているようです。

ラベンダー畑の風景

男性向けで最も数の多いウディ系の詳細は次の通りです。

男性向け香水の分類

目立つのはアロマティックです。
それに続くのがウッズです。
この二つでウッディの8割弱です。

これらから分かる様に女性用香水に比べ、甘さが抑えられたクールでシャープな香水が好まれています。

アロマティックはアロマテラピーでもコアとなるハーブ系の香りです。
何と言っても代表例はラベンダーです。

ラベンダーはアロマテラピーを代表する香りで、それ自身が柔らかい花の香りをもたらすと同時に他の香りと相性が良いことから非常に重宝する香料です。

ラベンダー以外にもハーブ系としてゼラニウムローズマリーなどの香りも含まれます。

ウッズ系もイメージがし易いのではないでしょうか。
ヒノキや白檀(サンダルウッド)をイメージされる方もおられると思います。

もっとも日本古来のヒノキは欧州にはなくアロマでは日本産がほとんどですが。。
欧州では代わりにサイプレススギが使われます。

日光の湯ノ湖

香水にご興味のある方なら今回の分類は、
”あれ?シプレ調フゼア調は?”
“どれにあてはまるの?”
と思われたかもしれませんね。

実際、香水の分類ではシプレ調、フゼア調はコアとなるカテゴリーですからね。

今回ご紹介したエドワードの調査は、ざっくりグルーピングできる14種類の香りを基準に分類がなされています。
おおまかにはその基準で個別の香水の分類はできますし、傾向を知るには役に立ちます。
ですが、どれか一つに分類するのは難しく”エィ!”と決めている部分はどうしてもあると思います。

シプレ調やフゼア調と呼ばれる香水もその様な仲間です。
シプレ調、フゼア調はどちらも幾つかの香りのグループが組み合わさった複合的な香りです。
幾つかの香りを調合し新しい香りの印象を創る組み合わせをアコードと言います。

エドワードの分類では幾つかのカテゴリーにまたがるようなイメージです。

別の言い方をすれば、そもそも重ならないグループ分けの香りを基準とするエドワードの分類目線と、アコードによる複合的な香りを表すシブレ調フゼア調の分類目線は別物と言うことです。

シプレ調フゼア調、どちらも今回の香りの分類基準である4種類がほぼ全て混ざっています。程度の差はありますが。

シプレ調とフゼア調の違いは、4種類のカテゴリー内で使われる代表的な香り成分が違うことです。
特にフローラル系の花の香りに大きな違いがあります。

シプレはムスクなど甘さが少し重いですが、
フゼアはラベンダーを基調に軽い甘さです。

もともとシプレ調はその甘さより女性向けが多いのですが、フゼア調は軽い甘さにクールなウッディ系がマッチし、男性向けが多いカテゴリーです。

シプレ調とフゼア調については別のコラムでお話し致しておりますのでご参考になさってください。

日光の遊歩道

最初の表でお分かりの様にほぼフローラル系です。
フローラル系の中でもどちらかと言えばはっきりとした花の香りを感じる香水が好まれています。

花の香りで代表的なのはローズ、ジャスミン、ミュゲ(すずらん)ですが、フローラル系は一つの花の香りではなく色々な花の香りが重なっています。

シャネルNo5はフローラル系の代表的な名香でレジェンド香水です。

ストレートな花の香りだけではなく少し柑橘系やしっとりとした香りも好まれるのであれば、先にお話ししたシプレ調と呼ばれる香水もお試しになってください。

男性用はやはりクールなイメージが好まれるようです。森林浴やハーブ系を総称するウッディ系です。

イメージとしてはサンダルウッド(白檀)を代表とする気品高い木の香りに、優しく柔らかいラベンダーを中心とするハーブ系の香りなどが組み立てに使われます。

控え目なハーブフローラルの甘さを包むように、少しモッシーな森の香りがひんやりとした落ち着いた香りをもたらします。

男性用香水ではブルガリのプールオムの香りを確認されると人気の香りをイメージできるかと思います。
また先にお話ししたフゼア調の香水は男性用が多いので、お試しになってください。

別のコラムでは代表的なレジェンド香水をご紹介しておりますのでご参考になさってください。

なお、香水の香り成分とアロマの香り成分の多くは似ています。
それでは香水とアロマは何が違うのか気になる方もおられるのはないでしょうか。
香水とアロマの違いについては別のコラムでお話ししておりますのでご参考になさってください。

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