夏の暑さは冬の寒さと異なりストレスが余計にかかります。
暑さが気持ちをどんよりさせるのはもちろん、身体的にも汗をかく気持ち悪さがストレスを上乗せします。
スキっと爽やかな清涼感が欲しくなりますね。
そんな時、ミント系は香りで気持ちへ、肌へ付けると肌へ、爽やかな清涼感を運んでくれます。
今回は夏のストレスに清涼感をもたらしてくれるミント系のお話しです。
今回の内容は以下の通りです。
ミント系と言えば
ミント系はとても身近で多くの方がイメージを共有できるハーブですね。
ほとんどの方が、ペパーミントかスペアミントの名前を挙げられると思います。
どちらもシダ科の植物です。
ハーブの中でもこれだけ知名度があるのは、やはりあの特徴的な清涼感をもたらす強い香りがあるからだと思います。
アロマ関連でも、やはり夏は人気のある種類です。
逆に冬は・・・ですが(笑)
まず香りで爽やかな清涼感を感じる事ができます。
レモンやオレンジなどの柑橘系の爽やかさに比べるとひんやり感を伴い、より強い香りです。
あと今回のポイントですが、肌に付けるとまさにヒヤッとした感覚があります。
この冷却感が夏の暑さで汗をかく不快感を払ってくれます。
この冷却感をもたらす香り成分については、後ほどお話し致します。
ペパーミントとスペアミントの違い
普段ペパーミントとスペアミントの違いを意識されることはあまりないと思います。
そもそも違いがそんなにあるのかな?と思ってしまいます。
何と言ってもあのスーっとする特徴的な爽やかさはどなたも経験されているでしょうし、「ミントの香り」と言えばほぼズレがなく相手とイメージを共有できます。
それくらい特徴的な香りをどちらも同じ様に振りまいているので、違いは?と言われても、さて?となりますね。
ペパーミントはスペアミントとウォーターミントとの自然交配種です。
ですので似ていて当然です。
ところが成分的にはまあまあの違いがあります。
そしてその特徴的なあの爽やかな香りの元も少し異なる成分です。
ペパーミントの香り
ペパーミントの主な香り成分はメントールとメントンです。
湿布薬でもお馴染みの名前ではないでしょうか。
強い香りを放つ香り成分です。
香りが強いので、集中力を高めたり、眠気覚ましはスペアミントよりペパーミントの出番です。
スペアミントの香り
一方のスペアミントの主な香りは、カルボン、リモネンです。
こちらの香りは同じく清涼感を放ちますが、少し甘味を混ぜたような香りでもあります。
そしてリモネンは何と言っても柑橘系に含まれる代表的な成分です。例えばレモンやオレンジですね。
ミント系でありながらこの様な柑橘系の成分も混ざりますので、ペパーミントに比べ少し酸味のある果実のような柔らかさが出ているのです。
この様な成分より、ペパーミントより少し甘くマイルドな香りをもたらします。
そのため、料理や飲み物にはスペアミントの方が好まれて使われます。
管理人はモヒートが好きですが、モヒートもスペアミントを使います。
肌がひんやりと感じる香り成分
香りがもたらす清涼感はペパーミントでもスペアミントでも得られます。
一方、汗をかいた肌にヒヤッとした冷却感をもたらすのはペパーミントの方です。
それは冷却感をもたらすのがメントールだからです。
この香り成分が肌に触れた部分の神経に冷感をもたらすのです。
ですので実際には肌の温度が大きく下がっているわけではありません。
湿布薬を肌にあてた時、ヒヤッとするのはまさにこの香り成分の働きです。
この感覚神経に働きかける仕組みを利用し、夏のスキンケア―商品にはこの香り成分がよく配合されています。
商品の成分表をご確認頂き、メントールが入っていれば、このひんやりした効果を感じることとなります。
使用量に注意を
一つご注意頂きたいのは、強い冷却感を求め多量の溶液を使わないことです。
残念ながらこれら香り成分の冷却作用の持続時間は長くありません。
その効果が切れると、溶液を多量に使っていた場合、逆効果が表れます。
肌が冷たいと感じると、一瞬毛細血管が収縮しますが、その部分を温めようと脳から指令が出ます。
つまり毛細血管を緩め血流を増やし体温維持を図ろうとします。
この原理を使うのが湿布薬です。
痛い箇所に多くの血液を流し、炎症を抑え修復を図ろうとするわけです。
ですから、多量の溶液を肌に付けると暫くすると逆にその部分がほてることになりかねないので、ご注意を。
夏の弱った胃腸にも役立ちます
ペパーミント、スペアミント、どちらも胃腸の働きをサポートしてくれます。
さすがにエッセンシャルオイル(精油)を薄めて飲むことはおやめください。
エッセンシャルオイルではなく、生葉か乾燥葉をお湯もしくは紅茶に入れてお試しください。
夏は胃腸が弱りがちですので、香りを楽しむと同時に飲み物でも体をケアーできます。
ミント系ではありませんが、カモミールも胃腸には良いハーブです。
ですがカモミールの香りが苦手な方は多いので、ミントとカモミールを合わせてハーブティーを作られてみてください。
どちらも胃腸をいたわってくれるハーブですから夏バテにはおすすめです。
管理人はこの2種類の組み合わせが好きで、ここにハチミツを加えて楽しんでいます。
レモンがあれば一緒に絞って頂ければ更に楽しめると思います。
皮膚刺激に注意
ペパーミントの香り成分を含む溶液を多量に使うとあとから揺り戻しが来ることを先にお話し致しました。
もう一点気を付けられた方が良いポイントをお話し致します。
ミント系の香り成分は弱い皮膚刺激を引き起こす可能性が報告されています。
ですので肌が弱い方は特に濃度の高い溶液の使用は控えられた方がいいです。
ちなみに肌に塗るケースでは、AEAJ(アロマ環境協会)が推奨する濃度は1%以下です。
例えば夏の沐浴でお風呂にミント系エッセンシャルオイルオイルをたらすと確かにひんやりとします。ですがエッセンシャルオイルはお湯に溶けないので全て浮きます。
するとお湯につかっている時、首回りにエッセンシャルオイルが直接触れることとなり、首回りが赤く炎症を起こすことがあります。
使われる量と使い方にはお気をつけください。
夏の暑さに負けそうな時、ミント系を試されてください。
爽やかな清涼感を届けてくれます。
香りと肌への冷却、そして胃腸へのいたわりの3方向から皆さんをサポートしてくれますよ。