【グレープフルーツで食欲抑制】柑橘系の香りは気持ちをリセットしてくれるだけではなく、消化器官にも働きかけます

アロマの効果
フランス アルザスの食品雑貨のお店
フランス アルザスの食品雑貨のお店

柑橘系の香りはとても使いやすいです。

他のエッセンシャルオイルとの相性は良い場合が多いです。
それに気持ちを前向きにリセットしてくれる爽やかさもあり多くの方が好まれます。

柑橘系の中でもグレープフルーツの香りは特徴的な香り成分を含んでいるため食に関して話題になることが多いです。
よく言われるのが食欲を抑え、体内脂肪を燃焼させる効果です。

あぁ、それってひと昔前に言われてたけどあまり効果がないよね、と思われた方もおられると思います。

ですがそれは単にグレープフルーツを食べられただけではないでしょうか?
グレープフルーツの香りの効果を引き出すには単に切るだけではなくもうひと手間かける必要があります。

今回はグレープフルーツの香りとダイエットに関するお話です

消化に関する作用

柑橘系のエッセンシャルオイルはもともと気持ちを持ち上げて前向きな気分にしてくれます。
つまり自律神経の中でも交感神経に働きかける種類が多いです。

さらにおもしろいことに柑橘系の香り成分は人が食べる果実から出るため、脳神経の食べ物に関する記憶や情報を呼び起こすのか、消化器官に働きかける種類が多いです。

その多くは食欲不振に対する効果で自律神経を中心とした精神面へのケアーのおかげ、と言った一面もあります。

あの爽やかな香りから疲れている時でもオレンジなら食べれたり、柑橘系の飲み物に手が出たり、と実感としてお分かり頂けるのではないかと思います。

ところがグレープフルーツは同じ消化器官に作用する柑橘系でも少し違います。
食べ過ぎを抑えてくれるのです。

グレープフルーツで食欲抑制

グレープフルーツは他の柑橘系と同様で気分が落ち込んだ時に効果があるのですが、それはやはり交感神経を優位にします。

どうやらグレープフルーツはこの交感神経への働きが顕著なようで、交感神経が強く働く時は人がアクティブに動く時ですから食欲は抑制され、内部エネルギーを使い体温上昇が起こります。

グレープフルーツのヌートカトン

まだ詳しい事は解明されていませんがラットによる動物実験より、グレープフルーツの香り成分に含まれるヌートカトンの働きが交感神経に作用していると考えられています。

ヌートカトンはグレープフルーツの香り成分の中でも1%を切る程度しか含まれていないのですが、グレープフルーツの香りだと分かるのはこのヌートカトンが入っているからです。

つまり柑橘系の中でもグレープフルーツが特徴的なのは1%にも満たないこのヌートカトンの存在です
このヌートカトンが交感神経を優位とし、食欲を抑制し、体内エネルギー燃焼による体温上昇を起こしているのでは、と考えられています

実際グレープフルーツが体温上昇を誘発していることを裏付けるような興味深いデータがあります。

「<香り>はなぜ脳に効くのか」塩田清二著

こちらの本で、グレープフルーツが交感神経に働きかけ体温上昇を促しているのではないか、との推測を裏付けるようなデータが紹介されています。

それによると、2010年までの3年間でグレープフルーツの消費量が最も多いのは新潟市で、最も少ないのは宮崎市だったそうです。

寒い地域の消費量が最も多く、逆に暖かい地域の消費量が少ないのはとても興味深いですね。
しかもほんの少しの差ではなく、新潟市の消費量は宮崎市の10倍以上です。
さらにこれは偶然の結果ではないのが、消費量上位10が全て東北と関東下位10のうち8つが九州と四国だったそうです。

やはりグレープフルーツが交感神経に働きかけ、体内エネルギーを燃焼させて体温上昇を図った可能性があります。
つまり体内の脂肪を燃焼させている可能性があります。

ちなみに元データは総務省統計局の家計調査です。
データが古いので最新のデータを見ようとしたのですが、残念ながらグレープフルーツそのものの消費量が大きく落ち込んでいるのでグレープフルーツ単独の消費データが計測されなくなってました(泣)

ラベンダーにとまるみつばち

ダイエット効果なら果皮を削って下さい

香り成分が貯められている部位

グレープフルーツの香り成分にダイエットの効果があるのなら、グレープフルーツを切って食べればいい、と普通は考えますよね。
ですがポイントは香り成分です。

肝心の香り成分は果肉ではなく外側の果皮に多く含まれています
ですのでグレープフルーツに限らず柑橘系のエッセンシャルオイルは果実外側の果皮の部分を搾って抽出します。

エッセンシャルオイルの多くは水蒸気を使って抽出されるのですが、柑橘系は異なり圧搾法と呼ばれる方法を使います。
常温で搾りますのでコールドプレスとも呼ばれています。

少し話はそれますが、香り成分ではなくグレープフルーツに多く含まれるナリンギンと呼ばれるポリフェノールがあります。
このナリンギンも食欲を抑える効果があると言われています。

ナリンギンは香り成分ではなくポリフェノールなので食べることで体に摂り入れるのですが、実はこのナリンギンも果肉よりも果皮の方に多く含まれています。
グレープフルーツの果皮まで食べるのは大変ですが、ご参考まで。

果皮を削って香り成分を

一時グレープフルーツでダイエット、が流行っていましたね。

おそらく試された方は、ほとんどが果肉を食べて果皮はそのまま捨てていたのではないかと思います。
繰り返しとなりますが、グレープフルーツの香り成分は果皮に多く含まれています。
しかもポイントとなるヌートカトンはそもそも含有量の少ない香り成分です。

ですのでダイエット効果を期待されるのであれば、果皮をすりおろして香り成分を引き出すことをお勧めします。
すりおろした果皮は十分香りが立つと思いますので果肉と一緒に食べなくても、その香りを楽しみながら果肉を食べるのはいかがでしょう。

グレープフルーツのエッセンシャルオイル

毎回グレープフルーツの果皮を削るのは大変、と思われるのなら手っ取り早くエッセンシャルオイル(精油)を使われてはいかがでしょうか。
柑橘系の香りは気持ちを前向きにリセットしてくれます。

ただ気持ちをリセットしたり、ダイエット効果を期待するのであれば合成素材は期待薄です。

たとえば「アロマオイル」などの表示は合成素材ですので、香りは確かにグレープフルーツですが体に働きかけてくれるか、と言えばあまり期待できないと思います。

アロマの効果を求めるのなら天然のエッセンシャルオイル(精油)の一択です。
詳しくは以下のコラムをご参考になさってください。

以上今回のお話しのポイントは以下の通りです

・柑橘系の香り成分は果皮にあります
・香りの効果は果皮を削って引き出します
・グレープフルーツの香りはダイエット向き

タイトルとURLをコピーしました