フランキンセンスと聞かれても “何?どんなもの?” と思われる方は多いのではないでしょうか。
そもそもどんな植物?と言ったところでしょうか。
柑橘系やラベンダーの様に元の植物が身近であればイメージが付きますね。
ところがフランキンセンスの元の植物をご存知の方はあまりおられないと思います。
そんな植物から抽出されるエッセンシャルオイル、と言われても、、、となりますね。
ですがこのフランキンセンスはアロマ愛好者の中では人気があります。
結構お勧めです。
心に安らぎをもたらす癒し系です。
しかも肌のエイジング対策にも使います。
今回はそんなお勧めのフランキンセンスの効果についてお話しします。
◇ フランキンセンスの効果
◇ ①肌の老化対策
・ボスウェリア酸
・実証結果
◇ ②心に安らぎをもたらす癒し効果
・αピネン
・リナロール
◇ ③呼吸器系への強壮
フランキンセンスの効果
① 肌の老化対策
② 心に安らぎをもたらす癒し効果
③ 呼吸器系の強壮
順に3つの特徴についてお話し致します。
① 肌の老化対策
寒くなる冬場など手が乾燥しがちですがフランキンセンスは肌にいいです。
昔からスキンケアとして化粧水やトリートメントオイル、クリームに混ぜてよく使われてきました。
水が少なく強烈な日差しが照り付ける過酷な環境で育つのがフランキンセンスです。
そんなフランキンセンスの砂漠で樹皮の修復を行う生命力は驚きです。
それだけを聞いても紫外線による肌の劣化をマイルドにしてくれそうな感じがします。
では一体フランキンセンスの何が肌の老化対策に良いと言われているのでしょうか。
ボスウェリア酸
フランキンセンスの薬理効果の主要な成分はボスウェリア酸です。
聞いたこともない言葉が出てきましたね。
ですがこのボスウェリア酸が優れものなのです。
フランキンセンスに含まれるボスウェリア酸は数種類からなります。
それらの効果は体内の炎症を抑えることにあります。
つまり紫外線などにより炎症をおこした皮膚を鎮める効果があるわけです。
まさに砂漠の厳しい環境で育つ樹木らしい特徴です。
実証結果
ボスウェリア酸が実際に肌の状態改善をもたらしている臨床結果があります。
Effects of topical boswellic acid on photo and age-damaged skin:
clinical, biophysical, and echographic evaluations in a double-blind,randomized, split-face study
光や加齢によって傷ついた皮膚の局所ボスウェリア酸の効果:
二重ブラインド・ランダムで分割面研究による臨床的、生物学的そして超音波検査による評価
2010年4月
出所:NIH(National Institutes of Health: アメリカ国立衛生研究所)
医療ライブラリー(National Library of Medicine)
この臨床検査の内容は以下の通りです。
・対象者:15人の女性
・クリーム:0.5%のボスウェリア酸を含む
・方法:一日一回30日間クリームを塗る
・検証方法:始める前、終了後、2か月後の肌の状態を調べる
結果は、ボスウェリア酸を入れなかったベースクリームの場合と比べ、感触のザラザラ感と小じわが大幅に改善されたそうです。
また追加情報として、副作用がなく肌によくなじんでいた、と報告されています。
肌のアンチエイジングのためのスキンケアーとしてフランキンセンスの名前が挙がるのはこのような理由にあります。
肌の状態を整えてくれますので、化粧水やトリートメントオイルに混ぜて使うと満足度は高いエッセンシャルオイルだと思います。
化粧水やトリートメントオイルは肌に塗った時、直接その香りを楽しめ、なおかつ体温で香りがしばらく立ち上がりますから満足度は高いですよ。
② 心に安らぎをもたらす癒し効果
フランキンセンスはファンの多い香りです。
やはりメンタルに作用することが大きいと思います。
それは癒しに繋がっているからでしょう。
では癒し効果をもたらす成分は何でしょうか。
それは主に次の2つです。
・森林系の香り成分
αピネン
・フローラル系の香り成分
リナロール
☆αピネン
αピネンは森林系の代表的な香り成分です。
まさに森林浴をイメージさせる澄んだ香りを運んできます。
この透明感のある香りが気持ちを清めてくれます。
フランキンセンスを表現する時に、よく「浄化」と言う言葉が使われます。
この浄化のイメージは主にこの森林系の香り成分よりもたらされます。
教会では昔よりフランキンセンスを焚き香を漂わせますので、教会内のあの落ち着いた雰囲気をもたらす一因にもなっています。
☆リナロール
フローラル系の香り成分としてリナロールが含まれています。
リナロールを含むエッセンシャルオイルとして代表的なのはラベンダー、ゼラニウムがあります。
リナロールの香りは、はっきりとした花の香りではなくハーブ系の少し落ち着いた花の香りです。
花の香りの甘い香りは気持ちが落ち込んでいる時に元気を少し分けてくれます。
ちょうど疲れている時チョコレートを食べると元気が出るのに似ています。
この様にフランキンセンスは森林系とフローラル系の香りで、心を落ち着かせ、さらに少し元気をもたらしメンタル面へ作用する点がポイントです。
これが癒しに繋がり、フランキンセンスに人気が集まる一つの理由です。
③ 呼吸器系の強壮
呼吸器系へも働きかけますので、浅い呼吸より深い呼吸へといざないます。
これなども気持ちを落ち着かせ、心に安らぎをもたらすきっかけとなります。
フランキンセンスの香り成分の中にはユーカリプタスの主要成分である1.8シネオールが含まれています。
ユーカリプタスは喘息など呼吸器系薬剤にも使われます。
なのでフランキンセンスは1.8シネオールを通して呼吸器系に良い影響をもたらします。
話しが飛びますが自律神経は意識してコントロールできません。
ですが深呼吸は例外です。
深呼吸によって副交感神経に働きかけ、気持ちのバランスを取り戻そうとしますね。
フランキンセンスの香りが呼吸器系に働き、呼吸から自律神経に働きかけることに繋がります。
つまり呼吸器系はもちろん気持ちにやすらぎをもたらすことになります。
フランキンセンスはそれほどインパクトのある香りではありませんが、とても多くの種類の香り成分を含んでいるため、深みがあり何度か使っているとじわ~とその良さが伝わってくる香りです。
しかも今回お話しした通りスキンケアーや癒しをもたらすアロマテラピーらしいエッセンシャルオイルです。
柑橘系の様な即効性のある香りではありませんが、一度フランキンセンスをお試しください。