【キャリアオイルと食用油の違い】オリーブオイルやアーモンドオイルをそのまま使うわけではありません

アロマを使う
ベルギー シャスピエールの風景
ベルギー・シャスピエール近郊

キャリオイルは食用に使われるオイルと種類がほぼ同じです。
ではキャリアオイルと食用オイルは同じなのでしょうか?
例えば市販のオリーブオイルやアーモンドオイルに精油を溶かしトリートメントできるのでしょうか?

実はキャリアオイルと食用オイルは元の植物は同じでも出来上がりは結構違います
今回はアロマと食用で使われる植物油の違いについてのお話です。

アロマで精油を溶かすオイルはキャリアオイルベースオイルと呼ばれています。
キャリアオイルは何か特別なオイルではなく、食用で使われる植物油と同じ種類です。

ですので植物由来の天然素材です。
基本的に口にする植物油を肌に塗ることになります。

キャリアオイルとして使われる植物油はそのほとんどが食用として使われている種類と同じです。
ですのでとても身近な素材です。
口に入れても大丈夫だから肌に塗っても大丈夫、とは言えないのですが何か特別なオイルではありません。

ですがアロマ用と食用ではそのオイルは結構違います。
同じ名前の同じ種類のオイルなのになぜ違うのでしょう。
それはアロマ用は食用より精製されているからです。

キャリアオイルの一つにオリーブオイルがあります。
オリーブオイルと聞くと

と思われた方は多いかと思います。
料理で使うオリーブオイルを見ていると、

となりますよね。
実は、同じオリーブオイルでもアロマ用と食用では精製程度が異なります

アロマ用の植物油はかなり精製され、不純物が取り除かれています。
精製されるとは、元のオイルを加工して別の種類のオイルに変えることではありません。
基本的には不純物や余計な成分を取り除くことです。

ではなぜアロマ用はより精製するのでしょうか?

ラベンダー畑のみつばち

アロマ用の植物油がより精製されているのはアレルギー対策です。

口に入れても大丈夫だから肌に塗っても大丈夫、とは言えないのです。
肌に塗った時、できるだけアレルギー症状を引き起こさないように精製し、不純物を取り除いています。

アロマは精油を使いますから天然素材を使うことに特徴があります。
天然素材だと体に優しいというイメージもあります。

ですのでかつては植物油もさほど精製されていないオイルも使われていました。
できるだけ自然に近い素材を使おうという考えです。
それがまたアロマのウリの様なところもありました。

ですが今ではアレルギー症状を引き起こす原因は出来るだけ排除する流れになっています。
化粧品を提供するメーカーは、アレルギーなどのトラブルを起こすと大変なのでとても気を遣っています。

食用よりも更に精製されると、そのオイルはまず香りが飛んでいます

オリーブオイルの様な香りの立つオイルに精油を混ぜて大丈夫?
と思われた方は多いと思います。

その点は問題ありません。
精油の豊かな香りを台無しにする事はありません。

あと、より精製された植物油は見た目が食用オイルと全然違います

アロマ用の植物油は色が無色透明に近くなるものが多いです。
もちろん中には精製前の色を淡く残す種類もありますが、元のオイルと見た目は異なります。

ご存知食用オリーブオイルは緑色ですね。
ですが精製されたアロマ用のオリーブオイルはほとんど無色透明です。

バスケットのラベンダー

アロマ用と食用の植物油はそれぞれ監督する省が違います。

アロマ用は厚生労働省が監督し
食用は農林水産省が監督します

アロマ用の植物油は他の化粧品と同じように、肌に塗った時にアレルギー症状が出るリスクを抑える方向で管理されています。

一方、食用の植物油は、原材料は対象となる植物の油以外使っていない事、添加物は国際機関によって定められた食品添加物の基準に沿っている事、などで規定されています。

ような規制がなされています。
ですので、もとの植物は同じでも出来上がりのオイルは違う物になっています。

最後にキャリアオイルと食用油の違いをまとめておきます。

・キャリアオイルは精製されている
・食用油は素材に人為的な手を加えない

・キャリアオイルは色香りがほぼない
・食用油は素材の自然な風合いを活かす

・キャリアオイルは厚生労働省
・食用油は農林水産省

キャリアオイルは特別なオイルではありません。食用油と同じ種類の植物油です。
ご自身のお気に入りの精油を溶かし一度ハンドクリーム代わりにお試しください。
直接香りを楽しめますので満足度は高いと思います。

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