別のコラムで精油の種類別に値段の目安をお話ししました。
精油は天然素材より抽出されますのでどうしても値段にばらつきがでます。
今回は精油別にどのくらい値段の幅があるのかご紹介します。
別のコラムと合わせて精油購入時の参考になさってください。
◆ 精油価格の散らばり
・精油の価格と品質
・価格の平均値と価格の幅
◆ 調査対象ECサイト11社
◆ 精油別価格調査の方法
◆ 最安値が1000円までの精油(10ml)
◆ 最安値が2000円までの精油(10ml)
◆ 最安値が2000円以上の精油(10ml)
◆ 天然素材か合成か
精油価格の散らばり
☆精油の価格と品質
精油は100%植物より抽出される天然物です。
ワインのぶどうと同じように自然相手ですので植物の状態も地域や年によって違ってきます。
当然その元の植物の状態によりその品質は異なります。
品質は価格にも反映されます。
また入手経路によっても価格は違ってきます。
価格が安すぎる、高すぎると考えられる時、その値段に合った品質なのか、がポイントです。
ですが店頭に並んでいる商品、ネットで紹介されている商品を見るだけでその品質までは正直分かりません。
となるとやはり価格の相場と比較することは有用な手段です。
別のコラムで精油別の相場の目安をご紹介しておりますのでご参考になさってください。
☆価格の平均値と価格の幅
一方、価格相場の目安はあくまで平均値です。
価格は精油ごとに大きな幅があります。
価格の幅が大きな精油は品質のばらつきも大きいことが予想されます。
例えば高すぎると思っても実際元の植物の生育状態を考えると高品質な精油である可能性は十分にあります。
特に元から高価な精油はその傾向が強いです。
また価格相場としてさほど高くない精油であっても有機栽培ベースとなれば当然価格は跳ね上がります。
ですので今回は精油別に価格の幅をまとめてみました。
さきほどご紹介した別コラムの続編となります。
調査対象ECサイト11社
今回調査を行った対象サイトは以下の通り11社です。
生活の木
無印良品
Marks & Web
イーズアロマショップ
ニールスヤード
プラナロム
フロリハナ
フレーバーライフ
プリマヴェーラ
フィネッサンス
ロクシタン
なおロクシタンはラベンダーのみのデータとなります。
ですので実質的には10社の平均値となります。
また今回の11社は「無印良品」と「ロクシタン」を除き、すべてAEAJ(日本アロマ環境協会)の
AEAJ表示基準適合認定精油
に登録されているブランドです。
精油別価格調査の方法
精油ごとの価格の幅をまとめる計算方法
・対象精油の数 36種類
・販売量の単位 10mlに揃える
・消費税 税込み価格
・有機製品の扱い 有機以外と同じ扱い
・調査時点 2024年3月初旬
多くの販売サイトは5mlか10mlで販売しています。
中には3mlなどのケースもあります。
価格を計算するときは全ての販売量単位を10mlに換算し揃えています
消費税は全て消費税込みで計算しています
精油の種類によっては有機精油とそれ以外の精油と品揃えが増えているケースがあります。
その場合は区別なく全て価格表に入れてます。
またデータの数(精油ごとのサンプル数)がECサイト合計数の11より多いケースは、有機精油と一般精油の両方が商品リストに載っているサイトがある場合です。
例えばラベンダーは有機精油と一般精油の両方を扱っているサイトがあり、この場合はデータ数を2としてカウントしています。
最安値が1000円までの精油(10ml)
最安値が1000円までの精油はそれなりに多くあります。
データ数も11近辺が多く、どのECサイトも取り扱っている種類が多く並んでいます。
取り扱いECサイトが多い種類はそれだけよく購入されるポピュラーな精油だと思います。
その様な精油の価格は平均値がやはり目安として参考になると思います。
最安値が2000円までの精油(10ml)
このカテゴリーではこの前の安いカテゴリーに比べるとデータ数が少なくなっています。
それだけ取り扱いサイトの数が減っていることになります。
その様な中でもベルガモット、イランイラン、フランキンセンスはよく使われる精油ですのでどれも全てのサイトで取り扱われています。
最安値が2000円以上の精油(10ml)
このカテゴリーは精油の中でもなるほど仕方ないか、と思える高価な精油が並んでいます。
何と言ってもローズ、ネロリ、ジャスミンのとても良い香りとともに体に働きかける効果の高い精油が並んでいます。
またサンダルウッドはそもそも材料が入手し辛くなっている精油です。
メリッサは元の植物は良く繁殖するのですが、残念ながら抽出するとほんの少ししが採取できないので高価な精油となっています。
天然素材か合成か
精油ごとの価格の平均値と価格の幅で精油の選択はおおよその目安が付くかと思います。
あと、その商品が純粋な精油なのかそうでないのか、の判断材料にもなります。
このサイトでは精油を使ったアロマの効用を色々とご紹介しております。
植物100%の天然素材の精油が最も大切なポイントです。
精油と同じように香りを楽しむ合成香料があります。
確かに合成香料でもとても良い香りがします。
ですが合成香料では精油のように体調を整える作用までは期待薄です。
詳しくは別のコラムでご紹介しておりますのでご参考になさってください。
このコラムの最初にお話しした通り精油は100%天然素材の植物を使うためどうしても品質にばらつきが出ます。
ちょうどワインのように。
一方合成香料は安定した大量生産が可能です。
それは価格低下にもつながります。
ですので価格の安い商品は精油だけではなく合成香料が混ざっている可能性がある、とよく聞かれると思います。
混同しやすいのはアロマオイルです。
精油はエッセンシャルオイルと呼ばれますが、アロマオイルは合成香料が使われています。
今回の価格の幅より安い製品は100%の精油ではなく合成香料が入っている可能性もありますのでご留意ください。
いづれにせよ、お気に入りの精油を見つけられアロマを楽しまれることを願っております。